プラナリアは記憶が外にある

この前、同僚のノートパソコンが壊れたんですよ。仕事で使うPCが壊れるって結構な痛手じゃないですか。個人のやつでも復旧するのにクッソ面倒くさいのに、会社所有のやつなんてセキュリティソフト入れなおしたりメーラー設定し直したり想像するだけでめんどくさい。しかもやりかけの資料なんてあろうもんならもう…発狂せんばかりにムカつくじゃないっすか！！ぐおおおおおお！！

まあ。俺じゃないしどうでもいいんですけどね。そう。いつだって他人の不幸はマヌカハニーテイスト。テンパる同僚をしり目に、俺じゃなくてよかった～ん！とゴータマシッダールタなみの心の平穏（アパティア）を堪能していたのですが、やはり同僚はやりかけの資料が壊れたPCにあったのでしょう。階段からタンタン落ちるスプリングのおもちゃみたいに落ち込んでいます。おやおや。

さりとて俺も人の子…ここはデータ復旧に何かできることはないか？同僚の役に立てば回りまわって情けが返ってくるかもしれないし、帰ってこないなら直接的に金銭を要求すればいいし、金がないならまたデータ壊すぞと脅せばいい。思い返せば昔からエロ動画集めで変なアドレス踏んでデータ飛ぶとかはしょっちゅうだったので、記憶をさかのぼればきっと、データ復旧に役に立つ情報があるはず…！回れ！俺の脳！

…あった！データ復旧に役立つ知識が！

俺

『あの、プラナリアってあるじゃないですか。あれって刃で切るといくらでも分裂するんですけど、頭がないほうの分裂した個体も、もともとの記憶を持ってるらしいんですよ。つまり記憶って脳じゃなくて、空間にあるのでは？って説が』

同僚

『…で？』

俺

『…え？いや、だから無くなったデータもひょっとしたらこの空気中に…』

異なる同僚A

『そうそう！双子の間でも似たような現象があるらしいですよ』

異なる同僚B

『そういえば、最近データをクラウド？で保管するのが流行っているとか…！』

先輩社員C

『ということは、空気中に散ったデータをどうにかして集めれば…？』

違う部署の社員C

『それなら金魚すくいみたいに、パソコンを空気中でおよがせれば…！』

ABCD

「『データは必ず…復旧するッ！！』」

苦し紛れの思い付きに予想もしなかった強力な援軍がぞくぞく出現！これは力強い！早速、みんなで壊れた同僚のパソコンで職場の上のあたりを仰ぎまくりました！

うん。

なんもなかった。

あと、うち、ジャンルでいうとIT系です。