そのラリアットはマジでヤバい

おっさんIT系サラリーマンの自意識が高ぶったときに、ふとぶちかます雑記です。

今だからこそ理解できる、母の行動ベスト3

俺の母はとても静かな人でして。昭和の母親としては珍しくなかったのかもしれませんが、あまり友人付き合いらしいものもなく、自分の娯楽で出かけるということもありません。それこそ俺が23歳に転勤で実家を出るまでの間、母の行動は判を押したように決まっており、朝5時に起きて掃除をし、10時に買い物に出かけ、帰ってきて掃除洗濯をしてご飯を作る。いくらそれが昭和という時代であったとしても、ルンバもビビるくらい規則正しい人なのです、

 

思い返せばたまに庭にやってくる野良猫に餌をやり、俺と兄貴が幼少期に取ってきたメダカに餌をやるのが唯一趣味のようなものだったのでしょう。それ以外は俺がテストでひどい点数を取ろうとも、戯れでピーナッツを鼻に詰めて取れず病院に行った時も、全く責めたり声を荒げることもない身内ながら本当に穏やかな母。だからこそ反面、おや?どうしてあの時こんなことを?と今でも忘れられない出来事がいくつかあるのです。ただ俺も40を過ぎたおっさんであり、子の親にもなった身。今だからこそ当時の母を理解できるかもしれません。今回はそのうちの3点を思い返してみましょう。

 

俺が理解できなかった母の行動の1つ目は、あれは俺が幼稚園に入るか入らないかくらいの頃ですかね。ちょっとデカめのオレンジのキャンディを舐めていたとき、ふとした拍子に飲み込んでしまいました。小さめの飴なら飲み込んで以上なのですが、デカかったため喉にガッチリ詰まってしまったのです。ただ気道を塞ぐ形でなかったのか、呼吸はできたのが幸い。ただ5歳程度でカメムシ以上カミキリムシ以下の脳みそしかない俺には喉につまる=『死』の文字がガッチリ食い込んでいるため、もうダメだ、これは死ぬしかない!!と泣きわめいて母に救いを求めに行きました。

 

泣き叫ぶ俺を見て、母はずっと爆笑していました。

 

正直、40になって母があんなに笑っているところをこのシーン以外全く覚えていないので、よっぽど幼少期の自分もショックだったのでしょう。『俺が死ぬのになぜ笑う!?』とさらに悲しくなったのを覚えています。ただこれはさすがに当時の母の気持ちはわかります。シンプルに俺の泣き顔が面白かったのでしょう。泣きわめているのだから呼吸は出来ているのは母もわかるわけで、死なないのに『死ぬぅ~!!』と泣き叫ぶ5歳児のテンパった瀕死顔が相当面白かったのだろうなと想像されます。うん、しょうがない。これはまだ理解できる。

 

2つ目は、俺がキレッキレの自意識過剰デブうんこオブザデッドだった中学2年生のころ。当時楽しみにしていた古畑任三郎の録画を母が失敗しただけで『死ね!!』とか言っていたころですね。母ちゃんごめん。本当にごめん。ああマジで死にたくなってきた。あのですね、そのころめちゃくちゃ自意識過剰デブクソデブだったもんですから、ご飯を毎回何杯かお替りして最後は永谷園のお茶漬けで食べていたんですよね。で、わかる人はわかると思うんですけど、永谷園のお茶漬けって米の量がちょっと少なめのほうがおいしいんですよ。で、中二のデブ自意識過剰うんこデブの俺が『母ちゃん、お茶漬け!』って言って茶碗を母に差し出すじゃないですか。

 

毎回毎回、米をもりもりでよそったやつにお茶漬けをかけるんですよ。

 

ぬおおおおおお!!!!ちがああああああああああ~~~~~~~~~~う!!!!!ちがう!全然違う!おすぎとピーターフランクルくらい違う!!俺は!永谷園のお茶漬けの時は茶碗に60%くらいの米がいいんだよッ!!なんでいつもいつもいつもいつも戸愚呂弟がビビるくらい120%で米を盛るんだっつーの!!!殺すぞ!!!と毎回それだけでブチ切れまくっていましたが、これも今となれば食べ盛り成長しまくりの息子に対する母なりの不器用な愛情の表現の1つだったのかもしれません。うん、これもまだ今となれば理解できますね。

 

3つ目の出来事は、あれは俺が大学生にもうなっていたころですかね。うちは父がずっと単身赴任だったものですから、母と2人でクイズ番組を見ていたんですね。反抗期ではないとはいえそんなぺちゃくちゃしゃべるような関係性ではなかったものですから、その時も俺はご飯食べながら見るともなくそのクイズ番組を目に入れながら味噌汁をすすっておりました。すると出てきたクイズの内容が、おそらく心理テストか何かだったと思うのですが、『あなた(女性)の前に崖があり、夫と子供がそれぞれ落ちそうな状態です。救えるのは1人だとしたらどっち?』という問題が出たんですよね。

 

当然、子供を選ぶじゃないですかこういうのって。生物としても子孫を残すことがある意味正しい判断だと思うんですよ。その時の心理テスト結果がなんだか覚えてないですし、正解が何かも覚えてないんですけど、回答者の一人が『私なら夫を選ぶ。だって子供は何度でも作れるけど、夫は一人しかいないから』と言ったんですよ。まあ、そういう過激な回答をしたほうが盛り上がるっていう計算もあると思うんですよね。

 

母はそれ聞いて『まあ、そうよね』って言ったんですよ。

 

うっそ!?俺がいるのに?俺ニアリー母ちゃんの横にいるのに?そういうこという?そういうのさ、父ちゃんが横にいて俺がいないときにしてくれない?頼むから俺がいて父ちゃんがいないときにしないでくれない?100歩ゆずってさ、ギャグっぽく『そりゃそうよね^^』とか言うならわかるよ?それなら俺も『母ちゃんそりゃないぜ~~!ぶっとび~~!』ってできるじゃん。でもあれじゃん。違うじゃん。ガチでマジの本音がついうっかり漏れた系の穏やかで静かなトーンだったじゃん?そりゃないじゃん?いくら俺が大学生だったとしてもそこそこトラウマになるやつじゃん?

 

でもですね。あれからもう20年ばかし経って俺も5歳の子の親になっているわけですから。もうケツの青い大学生じゃないわけですからね。当時の母親の心境を今の立場から推測すればね、理解できる部分もあるってもんですよ。

 

 

うん。

 

 

 

全然わかんねーわ!!!!なんだったんだ!!

 

 

 

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